一般社団法人 延岡青年会議所 (公式ページ)

延岡青年会議所の紹介
NOBEOKA JUNIOR CHAMBER

理事長所信

塚元 秀樹

第65代理事長塚元 秀樹

はじめに

為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり

 

 「為す」とは、目標達成のために自らの意思をもって行動を起こすということであり、その結果、自身の成長が得られ所属する組織の発展に寄与することにつながります。

2020年3月11日、WHOは新型コロナウイルス感染症がパンデミックに至っているとの認識を示しました。日本国内でも各地で感染が拡大し、全国規模で緊急事態宣言が発令されたことで私たちの生活は大きく変わることとなりました。それまで当たり前であったことが当たり前ではなくなり、物質的にも精神的にも様々な影響を受け続けています。今もなお様々な問題に直面している状況において、それでも我々は未来に向かって突き進み、明日への道を切り拓いていかなければなりません。

延岡青年会議所は1957年7月25日の設立以来、「明るい豊かな社会」の実現に向けて多くの先輩方が様々な運動に取り組んできました。市民の意識変革に取り組んできた実績は、我々後輩にとって誇りであるとともに、多くの学びを得られる尊いものであります。このような状況である今だからこそ、我々は64年に渡る歴史から学び得た知識を活かしながら、自らの意思をもって新たな試みを恐れることなく、果敢に青年会議所運動を展開していかねばなりません。私はその行動こそが未来をつくり、愛する地域の明日をつくっていくものであると確信しております。

 

持続可能な組織であるために

 組織のために人がいるのでしょうか。それとも人のために組織があるのでしょうか。私は後者であると考えます。組織とは人の集合体であり、人が成長し続けることで組織が持続可能な成長を続けるのです。青年会議所では、様々な運動や活動を通して多くの成長の機会を得ることができます。メンバー一人ひとりがJAYCEEとして成長を遂げ、地域の未来を担ういち社会人として輝きを放ち、青年会議所のみならず所属する会社や組織の礎となることで明るい豊かな社会の実現に近づいていくのです。また、組織をより強固なものとするためには、私たちと同じ志を持った仲間を増やすことが必要不可欠であり、非常に重要な要素かつ課題でもあります。青年会議所運動は会員により構築され、様々な手法を用いて実施されます。会員数の拡大は、青年会議所運動を発信する機会を増やし市民の意識変革につながるだけではなく、対内的、対外的により安定した組織運営を可能とします。メンバー一人ひとりが、青年会議所とはより良い変化をもたらす力を青年に与えるために、発展・成長の機会を提供する組織であるということをしっかりと認識し、一致団結して会員拡大に取り組んでまいりましょう。

 

未来につながる青少年育成

 子どもは地域の宝であるとともに、この地域ひいてはこの国の未来そのものです。情報化・グローバル化の加速度的進展や、AIの飛躍的な発達によって社会環境が目まぐるしく変化している現代において、子どもたちを取り巻く環境も大きく変わっていることは間違いありません。インターネット環境やスマートフォンの普及によって便利な世の中になった反面、同世代・異世代を問わず直接的なコミュニケーションの機会は減少し、地域と子どもたちの関わり方も希薄化していると感じます。このような時代だからこそ「地域の子どもは地域で育てる」という精神を持ち、家庭や学校における教育に加え我々独自の体験を通して郷土の歴史や素晴らしい文化、社会、礼儀作法や他人を思いやる心を学ぶ機会を創出してまいります。そしてそれらの活動は、組織や世代を超えたつながりを大切にし、地域と協同することでより効果的なものとなると確信しております。

 

郷土愛を育むまちづくり

 延岡には、偉人・文化・歴史・名跡・名産など誇れるものが数多くあります。創立50周年記念事業として作成された「延岡蓬莱かるた」は、延岡の誇りを楽しみながら学ぶことのできる素晴らしい教材として多くの子どもたちに親しまれています。そして創立60周年事業においては「延岡城下町ブランド」の確立を目指し、「延岡城下町プロジェクト」と題して運動を展開しており、様々な個人・団体と協力しながら延岡城を中心として育まれた文化や歴史について改めて学び、その価値について知る機会を創出してきました。明るい豊かな社会の実現のためには、それらの誇りや価値をより多くの市民の皆様に認識していただく必要があると考えます。そのためには、まず私たち自身が今一度延岡の誇りをより深く掘り下げ、自分たちの暮らしているまちの特色や歴史・文化、そして恵まれた自然環境を活かした新たな誇りを改めて学び、その中で得た気付きや発見を活かした事業を展開することで、強い郷土愛を持ってまちの魅力を発信してまいります。

 また、延岡青年会議所が長年に渡り取り組んでおります高速道路建設促進運動におきましては、2021年内に九州中央自動車道の高千穂日之影道路日之影深角IC~平底交差点間が開通する見通しとなっており、この開通をもって高千穂町と日之影町が結ばれることとなります。九州中央自動車道の整備が進むことで、物流の効率化、沿線への民間投資の誘発や観光交流、人口・雇用の増加といった経済的なストック効果を生み出すだけではなく、災害発生時の緊急輸送や救急医療環境の向上にもつながります。私たちは、本年も継続して一般社団法人熊本青年会議所や行政、沿線の各団体と連携しその必要性を訴え、沿線地域にある課題に目を向け共有し、自分たちが「為す」べきことをしっかりと捉えて活動することで、九州中央自動車道の全線開通に向けた運動をより一体感のあるものとしてまいります。

 

新たな可能性への挑戦

 青年会議所は長年に渡り社会貢献に尽力する反面、ビジネスはタブーとされていました。しかし2018年日本青年会議所の定款に「ビジネスの機会」が明記されたことで、私たちは新しい可能性と大きなチャンスを得ることができたのではないでしょうか。地域で活躍する青年経済人として自身の成長やビジネスを発展させることは、まちの活力となり、多くの市民の意識を変革し、地域の発展につながるものだと考えます。様々な事業を通した経験や新しいビジネスを生み出す発想、問題を解決する知識や情報、そしてビジネスの幅を広げるネットワークといった青年会議所で得られるビジネスの機会を最大限に活用し、自身のビジネスを発展させることで、地域の活性化につなげてまいります。

 

創立65周年に向けて

 私たちは、多くの先輩方が長年にわたり試行錯誤を繰り返し作り上げてきた歴史や伝統を守ることを使命とするとともに、更なる前進を図ることもまた使命であります。翌年に迎える創立65周年を前に、今一度脈々と受け継がれてきた創始の精神を胸に刻み、高い志を持って行動し、仲間と強い絆を結びましょう。そして多くの仲間とともに最後までやり抜く揺るぎない思いと、青年らしい英知と勇気と情熱をもって運動を展開することで、輝かしい65周年を迎える礎を築いてまいりましょう。

 

結びに

 スローガンで掲げた「勇往邁進」は、困難を恐れることなく、目的・目標に向かって進み続けることを意味します。どんなに高邁な理想があろうと、どんなに熱い思いがあろうと、思案するばかりで行動しなければ何も起こりません。恐れるべきは失敗することではなく、失敗を恐れて行動を起こさないことです。青年会議所には志を同じうする多くの仲間がいます。一人では乗り越えられない問題があろうと、仲間と力を合わせ、知恵を絞り、強い結束力をもって困難を恐れることなく挑戦することで、人としても組織としても強く、逞しく成長することができると確信しております。

 

今こそ、私たちが心を一つに

 

為せば成る!

歴代の理事長所信
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